成長したいけど方法がわからない!
成長という言葉には無条件にポジティブなイメージがつきまといます。
誰だって「成長しているね」と言われればうれしいし、自分でも成長していきたいと思っているものですが、では「成長するためにどんなことをしているの?」と聞かれると、ほとんどの人は「うーん」と悩んでしまうのではないでしょうか。
成長と聞いて思わず悩んでしまう人はおそらく、成長という言葉の意味そのものを曖昧に理解しているのではないでしょうか。
実は、僕もそのひとりでした。
そこで僕はまず、「成長」というものをいくつかの要素に分けてとらえることにしました。
身体的成長、精神的成長、経済的成長、社会的成長……。
成長をいくつかの側面に分けてとらえることによって、漠然としたイメージがぐっと具体的で身近なものとなり、正面から考えやすくなります。
身体的成長はだいたい思春期を過ぎればとまってしまいますが、それ以外の部分については生きているかぎり、半永久的に成長することができます。
自己採点も大事
要素に分割したら、それぞれの要素ごとに点数をつけてみるとさらにわかりやすくなるでしょう。
修飾してお金が稼げるようになったから経済的成長は満点に近いけれど、何かにつけて親に依存しているから精神的成長は低め、という風に、項目によって細かく採点していくとあなた自身の立ち位置が見えやすくなります。
成長を自立に言い換えてもいいかもしれません。
人間は成長しない?
人間に成長はない。
こんな言葉を、生物学の本で読んだことがあります。
人間……というよりもすべての生物は生まれた瞬間に老化していくものであり、たんなる老化現象をある時点まで成長と言い換えているのは人間だけである、と。
言われてみれば、なるほどです。
人もまた、生まれた瞬間から「死」にむかって歩んでいるのであり、成長はそれまでのプロセスでしかない。
自分に置き換えるとちょっと怖い話ですが、「すべては人間が勝手に作り出した基準にすぎない」と考えれば、自己分析もキャリアカウンセリングも少しは楽になるかもしれません。
成長できないところ
僕自身、「いつまで経っても成長できないな」と感じることは多々あります。
引っ込み思案で自分の意見がなかなか言えないところ、すぐにあきらめてしまうところ、勉強よりもついついゲームを優先させてしまうところ……。
子どもの頃から両親に何度も注意されていましたが、大学生になった今でも肝心な部分はちっとも変わっていません。
でも、それでいいんだとも思います。
どんな時でも成長を目指す生き方も素敵ですが、僕自身、その生き方を死ぬまでつづけられるのかというと、すぐには答えが出せません。
成長にこだわりすぎない生き方を見つけるのもひとつの成長、というのは自己弁護でしょうか。