「テロール教授の怪しい授業」を読んで

投稿日: 作成者: my-c0llege-life.net

「テロール教授の怪しい授業」のあらすじ

「テロール教授の怪しい授業」は、ローレンツ・ゼミ教授が行う授業をマンガとしてまとめた作品です。
たかがマンガされどマンガで、この作品からは、大学生にとって知っておきたい知識をはじめ、社会の構造や心構えなどを学ぶことができます。
しかもマンガなので、文章だけの出版物よりもスッと頭に入りやすいという魅力があります。

テロール教授の怪しい授業は、3巻まで出版されています。
1巻目はCritical Thinking(クリティカル・シンキング)に関するもので、テロをテーマにしながら客観的かつグローバルな視点でテロリズムやテロリストを学びます。
2巻目のテーマは、戦略的なコミュニケーションで、社会人になってからは必要不可欠となるスキルなので、ぜひ基本的な部分や知っておきたい知識として頭に入れたいものです。
この巻は東京オリンピックをテーマにしており、1巻に登場したテロとも関連付けながら戦略的なコミュニケーションを学ぶことができます。

3巻目のテーマは、パワーと影響力について描かれています。
1巻と2巻から続くストーリーの中で、自身が持つ影響力を考えさせられる作品なのです。
作品の中には、ナラティブと言った社会人として知っておきたい用語なども数多く登場するので、大学生にとっては読みながら社会人用語についても学べるというメリットが期待できます。

「テロール教授の怪しい授業」を読んだ感想

「テロール教授の怪しい授業」の表紙を見ると、劇画調のデザインのため、人によってはページを開くことに抵抗があるかもしれません。
しかし、イラストが与える恐怖心と葛藤しながらストーリーを読み進めていくと、とても実用的で役立つ内容が分かりやすくまとめられています。
例えば作品の主人公であるゼミ教授は、だまされやすそうな学生を集めて「将来テロリストになってしまわないように」という気持ちを込めて授業を行います。
偽装サークルやカルト、敷いてはテロ組織の手口を紹介しながら、うっかり足を踏み入れずに回避するための方法を授業の中で教えてくれているのです。
ちなみに、回避する方法はただ一つ、逃げるの一択です。

この作品をすべて読み終えた感想は、人間はとても弱いもので、自分は大丈夫だと思っていても実際には気づかないうちに闇や泥沼にどっぷりつかっていることがとても多いという事でした。
そうした人間のサガを認識することで、学生にとってはこれから長い社会人生活において、身近なところに注意を払う事の重要性が学べます。
どんな将来が待ち受けているか分からない人生では、自身の気持ちの持ち方、そして万が一の時にはどのような行動が身を守ることにつながるのかという点がとても大切です。
この作品は、そんな危機管理能力を分かりやすく学べます。