90分の講義がしんどい

投稿日: 作成者: my-c0llege-life.net

学生にとってリアル講義は長い?

倍速視聴や短尺動画に慣れている自分たちの世代は、90分程度の大学の講義が長いと感じる人が少なくありません。
しかし多くの大学では1コマ90分の講義を100分に伸ばし、授業回数を減らすという策をとっています。
そのため、90分のリアル講義を長いと感じる人にとっては、100分というさらに長い講義時間を受講しなければならず、精神的な苦痛を感じる人もいるのだとか。

リアル講義が長いと感じるのは、講義の内容がつまらないからというわけではありません。
物理的に長時間同じ場所にずっと座っていることを効率的ではないと考える人が増えており、1コマ90分の授業なら、内容を凝縮すればもう少し講義時間を短縮できるのではないかと考える傾向があるのです。

大学で行われているリアル講義では、90分の講義時間を苦痛と感じる人はどのように対応しているのでしょうか?
生徒の中には、講義の最初に行う出欠確認の後はこっそり抜け出して最後にこっそり戻ってきたり、講義の時間は音を出さないように気を使いながら別のことをする人が少なくありません。
講義の内容を聞きながらも、そこだけに全集中するのではなく、他のことをマルチタスク的に行いながら時間を有効活用しているのです。

オンライン講義は倍速視聴

コロナ禍においては、多くの大学がオンライン講義を採用しました。
クラスターを回避するための対策だったわけですが、自分たち学生にとってはオンライン講義を録画して後から倍速で視聴するなど、それぞれに工夫しながら学業と向き合うことができました。
もともと倍速視聴に慣れている学生の世代では、講義も倍速視聴するなど、リアル講義では不可能な方法で受講していた人も少なくなかったのです。

大学が動画の解析機能を使って事前録画された講義を分析した所、多くの学生は課題やテストの内容に関する部分を中心に視聴しており、そのほかの部分は早送りしたり、動画から離脱するなどの傾向がみられました。
事前録画された講義を最初から最後まできちんと視聴している学生の数は、とても少なかったという事実が浮かび上がったのです。

時間を無駄にしたくない学生が急増

こうした学生の心情は、「限られた時間を有効に使いたい」というものです。
リアル講義の90分を長すぎると感じるのはそのためですし、90分間ずっと座っていなければいけないなら、他のことを並行して行いたいと考えるのかもしれません。
大好きな映画などの動画でも30分以上継続して集中するのは難しいと考える学生が多い中、それほど興味がない大学の講義を90分も集中し続けることは、難しいことでしょう。

当然ですが、リアル講義を倍速視聴することはできません。
大学側は、これからの講義を工夫することで、より多くの学生が集中しやすい環境づくりをすることが期待されています。